徳島市の子育てについて語りました!
徳島市役所にて遠藤市長を訪問し、住友生命「未来を強くする子育てプロジェクト」の団体表彰についてご報告いたしました。この表彰は、全国12団体が毎年選ばれるもので、徳島県の団体として初めての事例となります。地域の皆様とともに進めてきた活動が評価されたことを大変光栄に思うとともに、徳島の子育てや暮らしを人の輪で笑顔にするマチノワの活動に向けた意欲を新たにしました。
今回の訪問には、住友生命保険相互会社 徳島支社から部長の根岸様、そして私たちと同じく子育て中のお母さんでもある島崎様にもご同席いただきました。住友生命さんからは、受賞の意義に加え、特に子育てや子ども支援に力を入れていることについてお話しいただきました。今回の『未来を強くする子育てプロジェクト』に選んでいただいたことは、私たちにとって大変大きな出来事でした。2021年に活動開始し、2023年にNPO法人設立、まだまだ生まれたばかりのこの活動が、全国的に注目を集める機会となり、活動が評価されたことを非常に誇りに思っています。
〈遠藤市長との対話を通して感じたこと〉
遠藤市長は、会社員時代に子育てにあまり関われなかった経験について語り、「当時、もっと関われたらよかったと後から気が付くことがあり、後悔している」とおっしゃいました。また、子育て環境が変化する中で、「現場の声や子育て中の方の声をもっと聞く機会を作っていきたい」とお話しいただきました。このように、地域で子育て支援を強化するための前向きな姿勢に触れることができ、大変心強く感じました。
〈市長にお伝えした課題〉
1⃣ 核家族化や孤独感の深刻化
核家族化やシングル、高齢出産、地域コミュニティの希薄化により、頼れる人が身近にいないという問題が徳島でも深刻化しています。SNSが普及し便利になった一方で、「理想的な育児」と現実のギャップに苦しむ親が増えています。同じ境遇の人と直接会い、リアルな育児を知ることで、「自分だけじゃない」と安心感を得られる場が必要だと感じています。
2⃣ 多世代での子育て支援の不足
徳島市にも保健師や助産師といった専門家による相談窓口はあるものの、地域の多世代が「気軽な話し相手」として子育てを支える仕組みは不十分です。実家が離れていても自分の母親代わりになって「大丈夫よ」と励ましてくれる先輩世代が多く存在しますが、つながる機会が少ないのが課題です。シニアの方々に「可愛いね」と喜んでもらえることは親にとっても嬉しい経験であり、地域のひとりひとりが得意なことを発揮できる場所の必要性を強く感じています。
3⃣ 産後うつや自殺リスクへの早期支援
初産婦の約25%(男女問わず4人に1人)が産後うつを経験しています。また、妊産婦の死因第1位は自殺であるという現状があります。このような厳しい現実を受け止め、妊産婦やその家族の心身を早期に支える仕組みを整えることが急務です。「マチノワがあって、お昼ごはんを持って遊びに行って楽しかった」「また2人、3人と産んでみてもいいかも」と思ってもらえる場所が本当に必要だと感じています。
子育てを経験して感じるのは、出産をして子どもが保育園に入るまでの時間は振り返ると本当に一瞬ですが、濃厚で尊い時間で、時が経っても自分の中で記憶に残ります。振り返った時に、辛い思い出にならないように、ただしっかり食べて、心も身体も健康に過ごしてもらいたいです。何だか元気がないなぁって時に救える場所でありたい。そんなマチノワのような場所が必要と感じています。
〈訪問を終えての感想〉
今回の訪問では、私たちの活動や想いを遠藤市長にお伝えする中で、「未来あるこどもを育てる尊い存在であるお母さんお父さんたちを、みんなで大切にしていきましょう」というメッセージを共有できたと感じています。
遠藤市長は、ひとりひとりの話をまっすぐ受け止めてくださり、現場の声をもっと聞きたいというお気持ちを率直に語ってくださいました。このように、直接意見交換をすることで、子育てに関わる課題や可能性を改めて確認する貴重な機会となりました。
また、行政と企業、そして地域の団体がともに課題を共有し、一歩ずつ歩んでいくことの大切さを改めて実感しました。このような連携が、子育ての安心をつくり、地域全体のつながりを深めていく鍵になると信じています。
これからも、地域でつながりを生み出し、親たちが孤立せず、安心して子どもを育てられる環境づくりに力を尽くしていきます。この活動が、徳島から多くの地域に広がり、より良い未来をつくる一助となることを願っています。